新宿ホスト殺人未遂事件

新宿ホスト殺人未遂事件(しんじゅく ホストさつじんみすいじけん)とは、2019年5月23日に東京都新宿区で発生した殺人未遂事件。新宿区の自宅マンションで、女性(高岡由佳)が包丁でホストをしている男性(不死鳥るな)を刺殺しようとし重体に陥らせた。

概要

事件当日

5月23日午後4時頃、東京都新宿区新宿にあるマンション(プレール・ドゥーク東新宿3)で「男性の腹を包丁で刺した」と110番通報があった。 警視庁新宿署員が駆けつけると、1階のエントランスで20代くらいの男性が血を流して倒れており、病院に搬送されたが重体。傍らに座り込んでいた 女性が刺したと話したため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。女性は「相手を殺して、私も死のうと思った」と話していて、男性は恋愛関係にあったホストの男。 男性は腹部を複数回刺されていた。マンション5階にある女性の自宅で刺された後、エレベーターを使ってエントランスまで逃げていき、 女性はとどめを刺すべく追いかけたが、自ら通報した。

事件前

女性は2018年10月、店長をしていたガールズバーに客として訪れた被害者男性と知り合い、男性が勤めているホストクラブに週に2、3回通うようになり、 毎回5万円から60万円使ったという。総額で250万程使ったが、女性はそのお金をデリバリーヘルスで働いたり、パパ活で稼いでいた。「通い始めてすぐ好きになりました。 すべてが好きだった」といい、男性から「将来結婚しよう。2019年の9月にホストをやめるから」と言われたという。女性は男性と一緒に住むために新宿区の マンションに引っ越したが、その3日後、帰りが遅い男性に嫉妬し、「死にたいと言う気持ちが強くなった。殺して自分も死のうと考え始めた。とてもつらくて一緒にいる には殺して死ぬしかない」と思い詰めた。そして、寝ている男性の腹部に包丁を刺し、気づいた男性は「わかった。大好きだからずっと一緒にいよう」と言い、 女性は「大好きだから一緒に死のう」とこたえ、男性は自ら包丁を抜き、女性を突き飛ばし殴り、玄関へと逃げだしエレベーターを使い、一階エントランスまで 逃げたところで力尽き倒れた。追いかけた女性はマンションの入り口で血まみれで横たわる男性を見ながら、タバコを吸ったり、男性にキスをしようとする奇行を行っていた。

裁判

2019年12月3日、東京地裁で女性(高岡由佳 被告)の初公判が開かれた。刺されたホストの男性と女性は、すでに500万円で示談が成立。初公判に出廷した男性は、 「できれば罪を償うような形ではなく、普通の生活を送られるようにしてもらいたいです」と述べた。12月5日の判決で裁判長は「ホストである被害者が、被告人の 好意を利用していたという面があるにせよ、余りに短絡的で独りよがりな発想。本件が刑の執行猶予を相当とする事案であるとは認め難く、実刑は免れない。」とし、 被告人を懲役3年6カ月に処した。求刑の5年よりは短いものの執行猶予なしの実刑判決。初めは、身じろぎもせず聞いていた女性だったが、すぐに肩を震わせて泣き始めた。 退廷する際にはドアの前で膝をついて泣き崩れた。12月19日までに高岡被告は判決を不服として控訴した。被害者の琉月氏は「控訴となったら、もう俺にできることは ないと思う」と力なく語った。

控訴審

2020年6月24日、東京高裁で控訴審裁判が行われた。8月6日の判決は控訴棄却、懲役3年6ヵ月。女性本人は法廷に現れなかった。高岡被告は判決を不服として最高裁判所に上告した。

その他

高岡由佳は中国で生まれ育ったひとりっ子。2歳で日本に帰化、都内の小中学校に進んだ(中学は亀戸中学校)。私立高校へ進学し、大学では保育(帝京平成大学の保育科 )を 学んだものの中退。塾の受付をした後、塾の経営者が経営するガールズバー(ときめきBinBim、現在は閉店)の店長として2019年4月まで働いていた。タバコは1日4箱吸う ヘビースモーカー。

  • 事件当時の写真

    事件当時の写真

    自宅マンションのエントランスで、血まみれで横たわる男性の隣で、タバコを吸いながらスマートフォンで電話する高岡 由佳の様子。

  • 逮捕時の写真

    逮捕時の写真

    パトカーの中で不敵な笑みを浮かべているが「刺した直後に男性が好きと言ってくれた」ので、その達成感で笑みを浮かべている模様。

  • 高岡由佳

    高岡由佳1

  • 高岡由佳

    高岡由佳2

  • 高岡由佳

    高岡由佳3

  • 高岡由佳

    高岡由佳4